エゾギク(蝦夷菊)

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エゾギク(蝦夷菊)

別名:アスター(旧属名のシオン属の英名 Aster。現在は、分類学的には、シオン属(アスター、Aster)では無いので注意。)

別名:ミケル(ミカエル)マスデージー(ミカエル祭の小菊。ミカエル祭(9/29)の時期に咲くシオン属と旧シオン属の花の全般。)

別名:えどぎく(江戸菊)。和名 エゾギク は、えどぎく から転訛したものではないか、と言われてます。

別名:さつまぎく(薩摩菊)、さつまこんぎく(薩摩紺菊)。過去に鹿児島で栽培が盛んに行われた歴史があります。

英名:China aster(チャイナ・アスター)現在は、分類学的には、シオン属(アスター、Aster)では無いので注意。

学名:Callistephus chinensis


界 : 植物界 Plantae
門 : 被子植物門 Magnoliophyta
綱 : 双子葉植物綱 Magnoliopsida
亜綱 : キク亜綱 Asteridae
目 : キク目 Asterales
科 : キク科 Asteraceae
亜科 : キク亜科 Asteroideae
属 : エゾギク属 Callistephus
種 : エゾギク C. chinensis

一属一種

形態:一年草。
草丈:30~100cm
花序:頭状花序
花期:5~9月
花色:白色、ピンク色、赤色、藍色。
原産地:中国東北部からシベリア原産。18世紀に原産地の中国からフランスに、その後アメリカを経由して日本へ。

 

エゾギク(蝦夷菊)は、キク科エゾギク属の半耐寒性一年草です。学名は Callistephus chinensis で、かつてはシオン属 Aster(アスター)に分類されていましたが、現在は一属一種のエゾギク属Callistephus(カリステファス) が新設されました。しかし一般に日本では、旧属名の アスター の名前で広く呼ばれ、流通販売などもこの名前でされる事が多いですね。

英名も China aster(チャイナ・アスター)で、中国のシオン属 という名前ですが、しかし重ねて言いますが、分類学上は、シオン属 Aster(アスター)では、ありません。一属一種のエゾギク属Callistephus(カリステファス)ですね。

エゾギク属の学名 Callistephus(カリステファス)の語源は、ギリシャ語の callos(美しい) + stephos(冠)です。花の形を、美しい冠に例えた名前ですね。

ちなみ、Aster(アスター)の意味は、ギリシャ語・ラテン語で「星」を意味します。英語のスター(star、星)の語源でもあります。エゾギク(蝦夷菊)やシオン属 Aster(アスター)が、何故にアスターと呼ばれてるかは、花の形が星の形になぞられた為ですね。

 

開花期がちょうど日本のお盆の頃に当たり、切り花としても花持ちも良いので、日本では夏のお盆のお供えの花として良く利用されますね。写真の花は一重咲きですが、八重咲きの花も 切り花として人気があります。

1731年、カトリック教神父ダンカルビーユが、種子を原産地中国からパリ植物園に送ったのが西洋に渡った最初と言われています。その後アメリカを経由して、江戸時代に日本へ入って来たとされ、品種改良も江戸時代から日本で盛んに行われました。その為、欧米においても日本のエゾギク(蝦夷菊)は、非常に高く評価されています。

連作障害を起こしやすいので、エゾギク(蝦夷菊)は5年ほど植えていない土地に植える必要があります。また、中部地方、東北地方、北海道などの寒い地方では割合よく育ちますが、暖地では病気が出やすく栽培しにくいそうです。そんな中、暖地である筈の薩摩(鹿児島)が、何故か一代生産地となっていたようで、薩摩菊、薩摩紺菊の別名が有名です。

_DSC0308エゾギク  画像の大きさ8256x5504